14.偶然の話
山

開けた野原に出てみよう。
いろんな小さな幼木がところ狭しとひしめき合って伸びている。
山崩れなどがあって大木が倒れたりして陽だまりができたようだ。
小さな木が突然お日様を浴びて一斉に芽生ている。
さて、この中でどの木が残るかな?
どんぐりの背比べの中から選び当ててみよう。
まっすぐ伸びた木を探す?
虫も病気にもかかっていない木を探す?
少しでも大きな木を探す?
そんな風なことを考えてみてしまうのが普通。
キーワードは幹の力と根のバランスをくずすこと。
つまり
・かもしか等けものから何気なく食べもしないのに食いちぎられたもの
・雪などで細い幹を折られてしまったもの
・ハイキングに来た人にいたずらで折られたもの
こんな木が大きくなるんだ。


15.最先端の話
山
どんな世界でも最先端はかっこいいし 魅力がある。
誰よりも早く走り 時代を引っ張り未来が始まるところという魅力の場所。
でもそこはすごく繊細で無邪気な子供の住む場所。
生き抜くすべは思いつきと修正だけが頼りの命むき出しの未熟児の世界。
大人になってしまった人の住むところからは程遠く過ぎ去った未来の行き着けない世界だ。
心も軀もこの星の意思のまま ぶれない覚悟をもつもののみ行ける世界なのだ。

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