19.鏡からは学べない
河
シンプルな答えが真実。
ありふれた単純な話が真実。
こむずかしい話はむずかしくなるほど本当のことからどんどん離れていく。
学ぶことは子供のように素直になって観ることだと思う。
人が人を観て学ぶことは難しい
鏡で自分を見てもなかなか分からないのと同じだ。
てらいの無い自然の中から大先輩を見つけることが大切だ。

20.星々の大団円

森を美しいと思えるのはなぜなのか。
みずみずしく輝いて見える風景は生き抜くために競い合い
生と死の狭間で精一杯緊張感を持って生きている現場だ。
無数の幼いものの中から傷ついた者たちが残り
大きくなって自らの力で人まねのない自らの方法で
我が身を折り 傷つける。
その中から自分の成長のスピード 傷の癒しが運に恵まれて
競い合いに抜きん出た時縄張りを獲得する。
森や山を見ると一枚の緑ではなく
寄せ植え盆栽のような塊が
集合してできているのがわかる。
ずうっと後にその森や山が成熟すると
命ひしめいていたその塊一つ一つは
縄張りを持つ 一本一本に集約されて
厳かで気高い星々の大団円となるのだ。

桃


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